アフリカ・バンバータ、男子児童への性的虐待問題でズールー・ネイションのリーダーを解任

ヒップホップ創生に大きく関わるなど音楽史に残る重要なアーティストとして知られ、「ロックの殿堂」の候補にも挙げられたことのあるアフリカ・バンバータ(Afrika Bambaataa)。
現在、男子児童への性的虐待の容疑が持ち上がり、予定されていた音楽フェスティバルへの出演がキャンセルされるなど渦中にあるが、今度は、彼が70年代に創始したユニバーサル・ズールー・ネイション(Universal Zulu Nation)のリーダーの座を降ろされたようだ。

事の発端は、4月上旬にNew York Daily Newsが報じた児童への性的虐待問題。現在50歳のロナルド・サヴィージという男性による告発だった。
70年代にヒップホップ・カルチャーにのめり込み、レコード店での勤務を経て、ドイツ発のグループで、1990年に欧州だけでなく全米でも大ヒットした“The Power”や、近年ジェレマイ(Jeremih)の“Don’t Tell ‘Em”で引用された
“Rhythm Is A Dancer”などのヒットで知られるスナップ(Snap!)のマネージャーになるなど音楽業界で働いてきたロナルド・サヴィージだが、1980年、15歳のときにアフリカ・バンバータから性的虐待を受けていたことを告白。当時アフリカ・バンバータは23歳だった。最低でも5回は性的虐待を受けたという。

ロナルド・サヴィージは、2014年に出版した回顧録『Impulse, Urges and Fantasy’s』の中で赤裸々に当時のことを振り返り、アフリカ・バンバータを告発していたが、これが最近になって脚光を集めている。
New York Daily Newsの取材では、ズールー・ネイション側から連絡があり、アフリカ・バンバータとの話し合いの場を設け、慰謝料5万ドルを支払うとの申し出があったが、性的虐待問題について口を閉ざすよう求められたため、断ったとか。
彼は金銭は求めていないとNew York Daily Newsに話しており、ニューヨーク州の時効の期限を変えたいとしている。ニューヨーク州では、児童虐待の被害者は23歳の誕生日を過ぎると、刑事でも民事でも訴えることができなくなる。

New York Daily Newsの第一報の際は、バンバータを中心に創始されたユニバーサル・ズールー・ネイションはノーコメントを貫いたが、New York Daily Newsはすぐに続報を出し、さらに3人の男性が被害を訴えた。実名を出して告発に臨んだ男性は、当時12~13歳だったと証言し、「あいつは変態だよ。少年が好きなんだ」などと語っている。

こうした事態を受けて、今月開催される〈Soundcrash Funk & Soul Weekender〉や〈Loves Saves The Day〉といった音楽フェスが、アフリカ・バンバータの出演の取り消しを発表。
バンバータ自身は、米Rolling Stone誌に対し、「事実無根であり、俺の名誉を毀損する卑劣な行為」などといった否定の声明を発表。TV番組にも出演して改めて否定している。

だが、ズールー・ネイション側はこの問題を見過ごせなくなったようだ。ユニバーサル・ズールー・ネイションの公式声明が発表され、「新たな指導者を迎えた」と、組織の「重大な再編成」を行ったことを発表。
具体的な名前は明かされていないものの、「今回の組織再編により、児童虐待の問題で訴えられている当事者および、問題を隠そうとした者たちは全て、現在の地位を解任もしくは退任した」と言及されていることから、アフリカ・バンバータはリーダーの地位にいられなくなったと見られる。
また声明では、「過去のリーダーや創始者たち」がメンバーらが納得し得る回答ができていないことを組織再編の理由として挙げており、「虐待の犠牲者をサポートし、また薬物中毒、アルコール依存、精神的健康といった社会問題により一層取り組む」、「我々には真実を探し出す義務がある」などと述べている。
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