児童の犯罪被害が急増するコミュニティーサイト なぜ野放しなのか

なぜ野放しなのか。出会い系ではないコミュニティーサイトで18歳未満の子供が犯罪被害に遭うケースが増えている。警察庁の発表によると、今年上半期では出会い系サイトの被害児童が減少したものの、コミュニティーサイトは被害児童が増加。なかでもチャット型のサイトによる被害が目立つという。専門家は「法で規制される出会い系と違い、コミュニティーサイトは規制が難しい」と規制へのハードルの高さがあるという。

 警察庁によると、出会い系サイトの被害児童は48人で昨年上半期比で34人も減った。一方、コミュニティーサイトによる被害児童は796人と、昨年上半期より98人増加した。

 コミュニティーサイトは「GREE」のようなミニメール型、LINEのIDを交換するための掲示板、スマホのGPS機能を使い、近くにいる人とチャットできるアプリなどに分けられる。ミニメール型とID交換掲示板は年齢確認が厳格になり、被害は少なめ。一方、チャット型は野放しなのが現状だ。

 コミュニティーサイトによる被害者は、出会い系サイトの被害者よりも年齢が低い傾向にあり、9割がスマホを利用していた。被害の多くが淫行で、児童ポルノ、児童買春と続く。

 今年初めには20代の男がチャット型のコミュニティーサイトで出会った女子中学生3人とホテルで4Pして逮捕されたと報じられた。2~3年前から同様のサイトを介した事件が話題になっており、新たな“犯罪の温床”と警鐘が鳴らされている。増え続ける被害に対策はあるのか。

 ITジャーナリストの井上トシユキ氏は「この手のサイトは出会い系ではないことになっているので、出会い系サイト規制法に縛られず、事業者の届け出も必要ありません」と指摘する。ならば規制の範囲内に入れればいいと思うのだが、コトはそう簡単ではない。

「出会い目的でないサイトを規制するとなると、通信の検閲になってしまう。『通信の秘密を侵してはならない』と憲法にもある。警察がここに手を突っ込んでしまうと、憲法違反になってしまう。だから手が出せないのです」(井上氏)

 スマホのゲームも出会いの場になり得る。最近はGPS機能により、近くにいる人と同じものを協力して進められるゲームがあり「これをきっかけに『会わない?』とやりとりしている人もいる。このタイプのサイトはまだなくならないでしょう」と井上氏。

 警察庁はフィルタリングの強化や保護者、学校関係者への啓発に力を入れる方針だ。

「規制が難しい以上、コミュニティーサイトをめぐる現状を広報していくことで、子供たちに使わせないという空気を作っていくことが大事です」(井上氏)

 娘にスマホを持たせている家庭はじっくり話し合ってみた方がいいだろう。
http://www.tokyo-sports.co.jp/nonsec/social/461906/